原油下落の背景にサウジアラビア!?相場の現状をまとめてみた

こんにちは!

金融系ブロガーのハマネコです!

今週(2020年3月第2週)はさらなる下げ相場で始まりましたね。

NYで緊急事態宣言が出されたりと新型コロナ関連がにぎわせましたが、その裏でもう一つ大きな出来事がありました。

3/9に、OPECプラスでの交渉が決裂した結果世界屈指の産油国であるサウジアラビアが石油の増産を検討しているとの報道が流れました。

それを受けて原油価格は暴落し、1バレル20ドル台を付ける展開になりました。

そこで今回は、そんな原油相場の構造と今後の展望について考察してみました!

原油価格の決まり方

原油とは、油田から産出されたままで生成されていない状態の石油のことです。

ただ、石油と原油は厳密な違いはあまりないみたいですね。

精製や用途などはその道の理系の方々に譲るとして笑、ここでは原油のマーケットにおける価格の決まり方について見ていきます。

原油の取引量は「バレル」という単位で行われます(1バレル=約159ℓ)。

なので、通常は1バレル=〇〇ドルといった形で表記されますね。

市場における原油は先物取引がメインであり、「ニューヨーク原油先物」と「ブレント原油先物」の2種類があります(現物取引として「ドバイ原油・オマーン原油のスポット価格」もあります)

その中でも最も市場に大きな影響を与える指標が、WTI原油価格先物です。

WTIとは「West Texas Intermediate」の略であり、アメリカのテキサス州やニューメキシコ州で産出される原油のことで、取引数と市場参加者はトップクラスを誇ります。

一般に原油価格というと、このWTI原油価格先物のことを指しますね(当ブログでも、以下そのようにします)

現在は、NYのマーカンタイル取引所に上場されています。

原油価格はその直接的な需給要因に加え、2008年のリーマンショック以降は株価との相関も高まっており、景気を占う指標の一つと言えます。

原油価格への影響力大!?OPECとは?

さてそんな原油価格はいくつかの要因で動きますが、その中でも見過ごせないのがOPECという組織です。

石油の取引は、第二次世界大戦後しばらくの間は国際石油資本(メジャー)と呼ばれる7つの大手エネルギー関連企業によって独占されていました。

その独占から産油国の利益を保護するために、産油国の間で1960年に設立された組織がOPEC(石油輸出国機構)です。

2020年現在は中東諸国を中心に14か国が加盟しており、世界の原油生産量の4割を占めると言われています。

2度のオイルショックを機に直接的な決定力は失われましたが、そこでの動向は依然原油価格へ大きな影響を及ぼすと言われています。

OPECで話し合われている内容は、主に加盟国間での原油生産量の調節です。

原油の生産量は、その需給関係から増産すれば下落し、減産すれば上昇するのが一般的です。

特定の国が増産してしまうと、その国では薄利多売による利益を得られるかもしれませんが、他の産油国は損失を生じてしまいますよね。

それを防ぐため、加盟国間の利益のバランスをとるために日量生産量の調節やあるいは生産量の上限設定が行われます。

なお現在ではOPECに非加盟主要産油国10か国を加えた「OPECプラス」という枠組みが注目されており、OPEC最大の産油国サウジアラビアと「非加盟主要産油国10か国」最大のの産油国ロシアの動向は、OPECプラスにおいて大きな影響力を持っています。

また世界最大の産油国はアメリカですが、OPECプラスにも加盟していません。

【OPEC加盟国】
イラク、イラン、クウェート、サウジアラビア、ベネズエラ、リビア、アラブ首長国連邦、アルジェリア、ナイジェリア、アンゴラ、エクアドル、ガボン、赤道ギニア、コンゴ共和国
【非加盟主要10か国】
アゼルバイジャン、バーレーン、ブルネイ、カザフスタン、マレーシア、メキシコ、オマーン、ロシア、スーダン、南スーダン

サウジアラビアの増産により原油価格暴落へ

さて2020年3月現在、新型コロナウイルスの影響で経済は停滞ムードが続きていますね。

経済活動が止まれば、石油に対する需要は弱まるため原油価格は下落します。

そして、この下落に輪をかけたのが3月8日に報じられた「OPECプラスの減産交渉決裂」と「サウジアラビアの原油増産」です。

世界最大の石油輸出国でありOPECの盟主でもあるサウジアラビアですが、今回のOPECプラスで非加盟主要国側の盟主ロシアとの交渉が決裂し、4月から石油の増産準備をすると報じられました。

それを受けて石油の供給過剰になるという懸念から、WTIは1バレル=40ドル台半ばで推移していたものが一気に30ドル近辺まで暴落しました。

そして今回の交渉決裂の背景にあると言われるのが、サウジアラビアのムハンマド皇太子です。

サウジアラビアは以前は典型的な封建的イスラム国家でしたが、国内随一の実力者であるムハンマド皇太子はそこからの開放政策をとっています。

その一環として2018年に女性の車運転が解禁されたときは、話題になりましたね(むしろダメだったのかという…)。

そんなサウジアラビアが今回協定を反故にして増産を開始したのには、大きく次の理由があると言われています。

①改革断行のための一時的な収入原資
→ムハンマド皇太子は「石油に頼らない経済構造」を掲げているが、そのための経済改革のために石油収入が必要と言われる(パラドクスみたいですね)

②他国に対するリーダーシップの誇示
→大国ロシアと対等な外交を展開することで、他のOPEC加盟国を中心に世界に「サウジアラビアが石油市場を主導する」という印象を付けるもの

③アメリカのシェールオイルに対抗
→石油代替エネルギーとして注目されるアメリカのシェールオイルだが、生産コストが原油よりも高く、増産することでシェア奪取を図る

今回はサウジアラビアとロシアの間での交渉決裂が原因でしたが、他にもシェールオイルの動向や中東の地政学などでも原油相場は変化していきます!

今後はそのあたりの考察記事も、書けたらいいかなと思いますね。

では!

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